バングラデシュ国マルチステークホルダー連携による小規模園芸農家のための市場志向型農業振興プロジェクト(実施フェーズ)
英文名:The Market-oriented Agriculture Promotion Project for Smallholder Horticulture Farmers through Multi-stakeholder Partnerships (Bangla-SHEP)
国名:バングラデシュ人民共和国, 発注者:JICA, 開始時期・期間:2022年8月から2025年12月
バングラデシュ国は2026年にLDCを卒業見込みであるが、農業は依然として重要な基幹産業である。一方、農家の大多数を占める小規模農家は、営農技術の不足や農業投資資金へのアクセスが限定的なため、新規作物や高収量品種の導入に対応できていないことが課題である。さらに、流通過程で仲買人の買い叩きや、市場メカニズムを前提としない生産販売のため、特定産物の大量生産等で、野菜価格の暴落を招いているなどの課題もある。
そのため、本プロジェクトは、市場志向型農業普及アプローチ(Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion: SHEP)を「政府」、「金融機関」、「民間企業」という異なった業種が連携して実施することで、農家が市場のニーズに合う作物生産と生産性向上を図ることを目指している。
プロジェクト期間は2021年8月から2025年12月の53カ月間であるが、計画フェーズと実施フェーズの2段階に分けられている。計画フェーズは2021年8月から2022年2月、実施フェーズは2022年8月から2025年12月までとなっている。
この実施フェーズをTACとIC Netの共同企業体で受注し実施している。
相手国関係機関は農業省農業普及局、バングラデシュ中央銀行、円借款「小規模農家農業生産性向上・多様化振興融資事業(Small and Marginal Sized Farmers Agricultural Productivity Improvement and Diversification Financing Project: SMAP)」参加マイクロファイナンス機関、民間企業(農業資機材会社等)、NGOsとなっており、対象地域はダッカ(Dhaka)管区、マイメンシン(Mymensingh)管区、ロングプール(Rangpur)管区、ラジシャヒ(Rajshahi)管区のうち、選定した10郡を対象としている。(図1参照)
「政府」、「金融機関」、「民間企業」と幅広い業種対象とするため、その活動は調査、モニタリング、栽培技術指導、農業普及手法研修と多岐に渡る。